エアラインのお仕事

航空管制官

内容をまとめてCHECK

  • 航空管制官とは

    空の交通整理を行い、航空機の安全な運航を支える国家公務員。

  • 航空管制官の主な仕事内容

    担当空域ごとにバトンタッチしながら、航空機を誘導する。

  • 航空管制官になるには

    航空管制官採用試験に合格することが第一歩。

航空管制官とは

空の交通整理を行い、航空機の安全な運航を支える国家公務員。

航空管制官とは、航空機同士の安全な間隔を確保するために、無線やレーダーを使ってパイロットに指示や許可を出す仕事です。空港の管制塔やレーダー管制室から、飛行の方向や高度を指示したり、離着陸の許可を出したりして、大規模な空港では24時間体制で空の「交通整理」を行います。航空機の位置や動きを常に把握して、円滑かつ安全な運航を支える、国土交通省所属の国家公務員です。

航空管制官の主な仕事内容

担当空域ごとにバトンタッチしながら、航空機を誘導する。

航空管制官の主な業務には、「飛行場管制業務」「ターミナル・レーダー管制業務」「航空路管制業務」があり、それぞれが担当する空域を飛行する航空機に対して、無線などを使用して指示や許可を出します。他に、「着陸誘導管制業務」や「進入管制業務」、交通流を制御する「航空交通管理管制業務」などもあります。

飛行場管制業務

空港にある管制塔から、飛行場内を走行する航空機や、半径約9km・上空約900m圏内を飛行する航空機の監視を担当します。到着機を着陸させてから出発機を離陸させるか、それとも逆にするかといった離着陸の優先順位を決めたり、風向きや風速に応じて使用する滑走路を変更したりしながら、安全な運航を支えます。

ターミナル・レーダー管制業務

空港にあるレーダー管制室から、空港周辺の約100km圏内を飛行する航空機の監視を担当します。位置をレーダーで確認しながら、上昇や下降、飛行経路、速度などを指示し、離陸直後の航空機を安全に上昇させて航空路へ誘導したり、到着機を空港周辺の上空まで降下させて着陸の順序を一定の間隔に整えたりします。

航空路管制業務

日本上空の広大な空域を「セクター」に分け、札幌・東京・神戸・福岡の4ヶ所にある航空交通管制部でそれぞれの空域を飛行する航空機を監視します。空を飛行するたくさんの航空機が互いに接近しすぎないように、飛行経路、高度、速度などを指示して交通整理を行います。また、外国からの通過機にも管制業務を提供します。

航空管制官になるには

航空管制官採用試験に合格することが第一歩。

航空管制官になるには、航空管制官採用試験に合格して国土交通省に採用後、航空保安大学校で8ヶ月間の研修を受けます。研修終了後、全国各地の空港に配属され、勤務官署ごとに定められた研修と技能試験に合格して、航空管制官として任命されることとなります。

必要なスキルや知識

空間把握力

複数の航空機が同時に三次元空間を飛行するため、その位置関係を正確にイメージできる能力が必要です。レーダー画面上に表示される多数の航空機の位置や高度、進行方向を瞬時に把握し、それぞれが安全な間隔を保てるように調整します。目の前の情報だけでなく、航空機が今後どのように動くかを立体的・時間的にイメージしながら、空の交通整理を行う必要があります。

状況判断力

天候、航空機の混雑状況、予期せぬトラブルなど、空の状況は常に変化しています。航空管制官には、そうした多様な情報を冷静かつ的確に読み取り、優先順位をつけて瞬時に判断を下す力が求められます。小さなミスが重大な事故に繋がりかねないため、高い集中力も不可欠です。

チームワーク

航空機1機の運航にも、飛行場管制、ターミナル・レーダー管制、航空路管制といった複数の管制官が関わります。空域ごとに業務を引き継ぎながら連携するため、正確な情報共有と信頼関係が不可欠です。また、同じ管制内で複数人で協力して対応する場面も多く、スムーズな意思疎通とチームとしての一体感が、安全な空の運航を支える基盤となります。

航空管制官の資格・試験情報

採用試験合格後も、常に試験に合格し続ける必要がある。

航空管制官採用試験、航空保安大学校履修後の基礎試験の合格はもちろん、人事異動で転勤するたびに新しい勤務地で訓練をし、技能試験に毎回合格しなければなりません。また、国際民間航空機関(ICAO)が定める英語能力証明試験を定期的に受験し、一定基準以上の成績を収める必要があります。航空管制官採用試験を受験するには、視力や色覚、聴覚などの身体条件や、30歳未満という年齢制限もあります。

航空管制官のやりがい

常に変化する状況を見極め、航空機を誘導する司令塔。

航空管制官が空の司令塔として交通整理を行うからこそ、無数の航空機が安全かつ効率よく空を飛び交うことができます。天候や航空機の混雑状況など刻々と変化する中で、常に冷静に状況を把握し、的確な判断を積み重ねることが求められるため、飛行機が遅れることなく無事に離着陸した時には、大きな達成感を味わえます。航空管制官は、高度なスキルや専門知識、英語力を発揮しながら、乗客はもちろんパイロットやキャビンアテンダントなど仲間の命を守る、責任と誇りのあるやりがいに満ちた仕事です。

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