結婚式や披露宴、二次会の撮影を行います。支度から始まり、挙式での指輪の交換、ブーケトス、披露宴会場への入場、ウェディングケーキの入刀、キャンドルサービス、花嫁の手紙、お見送りなど、感動の瞬間を押さえるとともに、親族や友人との記念写真、会場の装飾、ゲストが談笑するシーンなどのスナップ撮影も行います。動画の場合は、シーンの撮影だけでなく、新郎新婦やゲストのコメントを撮影し、臨場感やストーリー性のある映像に編集します。

新郎新婦の希望やプランをヒアリングし、スタジオやロケーションで撮影を行います。ロケーションは、教会や神社、自然や街の中、二人の思い出の場所など、さまざまなパターンがあります。印象的な一枚に仕上げることが求められるため、光の加減や背景とのバランスに配慮し、新郎新婦にポージングや表情のアドバイスを行いながら、二人が理想とする写真を目指します。

撮影の前には、新郎新婦やウェディングプランナーと打ち合わせを行い、撮影内容や当日の段取りなどを確認します。撮影後は、写真の選定や色味の調整を行い、仕上げ作業を行います。動画の場合は、披露宴のエンドロール用にその場でスピーディーに編集を行うこともあります。撮影後も作品として完成させるまでが、ブライダルカメラマンの大切な仕事です。

カメラやレンズ、照明などの機材を正しく扱う知識と、確かな撮影技術は不可欠です。暗いチャペルや明るい屋外など、撮影環境に応じて適切な露出やホワイトバランスを調整し、安定した画づくりを行う必要があります。また、限られた時間の中で構図を瞬時に判断し、感動の瞬間を逃さず捉える反射神経も求められます。動画撮影の場合は、編集のしやすさも考慮した撮影スキルも重要です。常に最新の機材や撮影トレンドにもアンテナを張り、知識をアップデートしていく姿勢が大切です。

結婚式の流れや演出、マナー、宗教的背景など、ブライダルに関する知識を理解しておく必要があります。挙式や披露宴ではタイミングが非常に重要なため、式の進行を把握し、次に何が起きるかを予測しながら撮影を進めなければなりません。キリスト教式や神前式など、式のスタイルによっても注意すべきポイントは異なります。また、撮影可能な場面や制限についても式場によって異なるため、事前の確認や柔軟な対応が求められます。

新郎新婦やゲストの自然な笑顔を引き出すには、信頼関係を築いて、リラックスさせたり盛り上げたりする声かけを積極的に行うことが求められます。また、前撮りやフォトウェディングでは、新郎新婦の撮りたいイメージを丁寧にヒアリングし、撮影中も説明や提案をしながら、理想の一枚を形にしていきます。結婚式や披露宴では、新郎新婦だけでなく司会者やキャプテンなど、多くの式場スタッフと連携しながら動くため、協調性や気配りといった対人スキルが重要です。