ホテルのお仕事

コンシェルジュ

内容をまとめてCHECK

  • コンシェルジュとは

    お客様のどんなリクエストにも応える、接客のスペシャリスト。

  • コンシェルジュの主な仕事内容

    幅広い知識と細やかなサービスでお客様に満足していただく仕事。

  • コンシェルジュになるには

    ホテル業界の知識を身につけ、経験と地道な自己研鑽を重ねることが重要。

コンシェルジュとは

お客様のどんなリクエストにも応える、接客のスペシャリスト。

コンシェルジュとは、ホテルに滞在するお客様のお困りごとや要望を解決する、執事や秘書のような存在です。ホテルによってはフロント係と兼務する場合もあります。フランス語で「アパートの管理人」を意味する「Concierge」が語源ですが、現在では「総合的なお世話係」としてホテル、空港、デパート、マンション、病院などで活躍しています。ホテルに滞在するお客様は、国籍や文化、宿泊目的もさまざまです。「ホテルの近くの会食に使えるレストランを教えてほしい」「観光地までの車を手配してほしい」など、リクエストは多岐に渡ります。コンシェルジュは、難しい要望でも代替案を提案するなど、一つひとつの要望に最善を尽くし、お客様に満足していただく接客のスペシャリストです。お客様のホテルに対する信頼や満足度に密接に関わるため、ホテルにとって重要なポジションを担っています。

コンシェルジュの主な仕事内容

幅広い知識と細やかなサービスでお客様に満足していただく。

コンシェルジュの仕事は、お客様の要望に応え、満足していただくことです。幅広い知識や情報を持ち、その中からお客様一人ひとりに寄り添った情報を組み合わせて最適な形で提案します。どんな場合でもおもてなし精神を持って、冷静に、臨機応変に対応することが必要です。

情報提供

ホテル内施設、ホテル周辺のレストランやショップ、近郊の観光スポット、アクティビティなど、お客様の要望や条件に合わせて情報を提供します。例えば観光スポットや飲食店などは、人気や話題性のある場所はもちろん、地元でしか知られていない穴場の場所なども組み入れたり、そこに行くまでの交通手段や所要時間なども合わせて伝えたりと、情報に幅と価値を持たせた細やかな提案が望まれます。

予約・手配

レストラン、演劇、スポーツ観戦、ライブなどの予約やチケットの手配、車のレンタル、タクシー、新幹線、飛行機などの交通機関の手配を行います。飲食店の場合は、人数や時間はもちろん宗教上のタブーやアレルギーの有無なども確認を徹底することが必要です。交通機関の場合は、遅延や渋滞など最新情報を確認しつつ、お客様と相談して最善の手段や時間設定を提案します。

トラブルや特別なリクエストへの対応

部屋やホテル内施設でのお困りごと、体調不良による病院や薬の手配など、お客様の不便や緊急事態に迅速に的確な対応を行います。また、誕生日や記念日といった大切な日にホテルで素敵な思い出を作りたいというお客様の要望に対して、綿密に打ち合わせをして部屋を装飾したりケーキを用意したり、特別な演出をサポートします。

コンシェルジュになるには

ホテルの業務経験と地道な自己研鑽を重ねる。

コンシェルジュにはホテルの知識や周辺の地理情報、お客様への接遇能力など、付け焼き刃では対応できない能力が必須です。まずはホテルのスタッフとして業務経験を積み、その間自らも積極的に情報収集や人脈作りに磨きをかけて、コンシェルジュのポジションを目指します。ホテルに就職する前にホテルの専門学校でホスピタリティや実践的な技術を身につけることは、実務で即戦力に繋がり、コンシェルジュへの近道の一つになるでしょう。

必要なスキルや知識

豊富な知識

常に最新情報を幅広く知っておく必要があるため、日々の地道な情報収集が欠かせません。ホテル周辺のレストランやショップ、観光スポットに実際に足を運んで体験するなど、自らの提案に説得力を持たせる努力も重要です。海外のお客様の要望に応えるために、各国の文化や情勢を理解することも求められます。

コミュニケーション能力

お客様の要望をきちんと聴き、最適な提案を的確に伝える、高いコミュニケーション能力が必要です。情報収集や人脈作り、ホテル内の各スタッフとの連携、お客様が利用する交通機関やサービスの担当者とのやりとりなど、お客様の要望を叶えるためにはあらゆる場面においてさまざまな人と円滑なコミュニケーションを取ることが第一になります。

語学力

海外のお客様に満足いただくために、英語を含む複数の言語を話す能力は重宝されます。各国の慣習や国際マナーを備えた上で語学力を身につけておくと、不快な思いをさせずにお客様の考えをより深く理解して要望に応えることができます。

コンシェルジュの資格・試験情報

必須資格はないが、さまざまな分野の勉強が業務に役立つ。

コンシェルジュになるために必要な資格は特にありません。しかし、多国籍の人と質の高いコミュニケーションを取る職種であるため、観光・語学・サービス・マナーなどの分野で業務の役に立つ資格は多数あります。知識の確認やスキルアップのために、必要に応じて利用してみましょう。

コンシェルジュのやりがい

お客様の喜びや感謝を直接受け取ることができる。

コンシェルジュは、お客様の快適な滞在や特別な思い出をつくる大切な存在です。ホテルのさまざまな職種の中でも最も臨機応変な対応が求められます。お客様のリクエストに応えて、喜ぶ笑顔や感謝の言葉を直接受け取ることができることは大きなやりがいです。ホテルのリピート利用やイメージアップに大きく寄与するコンシェルジュは、まさに「ホテルの顔」であり、誇りを持てる職業です。